まずはじめに・・・
皆さんはチーズがどのようにつくられているかご存知ですか?
勿論、カマンベールやハード、ブルーチーズ・・・とバラエティに富んだチーズのこと。全てのチーズが同じつくり方とは限りません。チーズ一つひとつ、様々なつくり方がありますが、ここでは主なチーズのシナリオについてお話していきましょう。
チーズの起源
チーズの起源チーズの起源として、一般的によく知られている逸話で、「あるアラビアの商人が、乾燥した子羊の胃袋でつくられた水筒にミルクを入れて砂漠を旅していた。
いざミルクを飲もうとしたところ、水筒の中身は黄色い液体と白い塊になっていた。この塊を食べてみたところ、素晴らしい風味があり、とても美味しかった。」という民話があります。
今でこそ、チーズ製造現場で、子羊の胃袋にミルクを入れたものをシャカシャカ振ってチーズがつくられている訳ではありませんが、この話の中には、チーズづくりの大きなヒントが隠されているのです。
赤ちゃんの栄養吸収とチーズづくり
人間や牛などの哺乳動物の赤ちゃんにとって、母乳は栄養価に富み、免疫力をつけるための成分を多く含んだ、最良の食べ物です。しかし、液体としての母乳は、そのままでは上手く栄養吸収できません。そこで、体内で一旦固体にする必要があります。
では、母乳がどのように変化しているのでしょうか?
人間の赤ちゃんが母乳を飲んだ後、ゲップをしたときに白いプリン状の塊を吐き出すところを見たことはありませんか?つまり、赤ちゃんの胃中でミルクが固体になっている、ということです。
これは、胃の中の酵素(凝乳酵素)には、液体であるミルクを固める働きがあるためで、同じ哺乳動物である牛や羊・山羊にも同じことが当てはまります。
このことは、前記の”砂漠での水筒”が子羊の胃袋でつくられている点と共通しますよね。砂漠を旅しているうちに水筒は揺られて、酵素で固められたミルクは、水分と固形分に分かれてしまったのです。この”水分”の部分をチーズづくりでは「ホエー」、”塊”を「カード」と呼びます。
では、次回より「チーズ製造の流れ」についてお話ししていきましょう。




